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  活性酸素と胃潰瘍

   胃潰瘍とは、胃液により胃壁の欠損を生じる病態です。
   食べ物を消化する胃液と、その胃液から胃を守る作用の
   バランスがくずれた時にできると考えられています。

   胃液は、胃酸やペプシン(タンパク質を分解する酵素)を含んでおり、
   食べ物を溶かすだけにとても強い力をもっています。
   ですから、そのままでは胃自体も溶かしてしまいます。
   消化作用が強くなりすぎたり、防御因子が弱まると、
   胃の粘膜が破壊されてしまうのです。
   
   潰瘍部分には、活性酸素とLDLコレステロールから作られる過酸化脂質が溜まり、
   これが隣接する腸の組織まで破壊し、潰瘍部を広げ、悪化させていくのです。

   胃潰瘍の発生要因として、ヘリコバクター・ピロリ菌も上げられますが、
   ピロリ菌を殺すために白血球が活性酸素を発生させ、
   それが胃壁自体をも傷つけてしまうのです。

   胃潰瘍は、ストレスが原因で起こることもりあますが、
   ストレスは活性酸素増加の原因でもありますので、
   活性酸素がストレス性胃潰瘍の原因であるとも考えられます。


 
血液に見る活性酸素の影響

   位相差顕微鏡による血液観察によって、体内の様々な情報が得られます。

   血液は、体重の約8%。血球の主成分は、赤血球、白血球、血小板です。
   1立方ミリリットル中の成分量は次の通りです。
   赤血球450〜500万個、白血球4,000〜8,000個、血小板15万〜35万個
   血球を取り巻く血漿部分は、たんぱく質、脂質、電解質、各種ホルモン、各種酵素などから成っています。

   赤血球の大きさは、約7〜8ミクロンですが、位相差顕微鏡をテレビモニターに接続すると、
   下の写真のように、その形まではっきりと見ることができます。

   さて、この赤血球中のヘモグロビンは、肺の毛細血管で酸素を受け取り、身体の様々な組織に酸素を運びます。
   そして、代謝によって生じた二酸化炭素を受け取り、再び肺で酸素と交換するのです。
   赤血球はこうした大事な役目を担っています。
   もし赤血球の働きが正常でないと、いくら呼吸をしても、身体中に酸素を運べないのです。

   右下の写真は、赤血球の表面の細胞膜が活性酸素により酸化されて、球形を保てなくなった状態です。
   赤血球は自らの直径よりも細い毛細血管の中を流れるのですが、弾力性があるためにスムーズに流れます。
   しかし、右下の状態では弾力性が失われ、正常に毛細血管の中を流れることができなくなってしまうのです。


       

    ▲正常な赤血球(きれいな円盤型)         ▲活性酸素の影響を受けた赤血球



   
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